拝啓 弁護士先生様

拝啓 弁護士先生様  

68年前の8月15日に戦争に負け、マッカーサー元帥のGHQが、日本を占領したんですね。そのときに、50万人!もの日本人が、マッカーサー元帥に熱烈な手紙を書いたそうです。それを編集したのが、「拝啓 マッカーサー元帥様」という本です。
 
ある手紙は、「拝啓 私の最も尊敬して居ります元帥閣下 私の如き身分低き者が英雄たる閣下に対し斯の如き手紙を直接且つ唐突に差し出す」無礼を許してください、なんてところから始まります。これだけでも長いんですが、さらに「私はこの手紙を出す前に、このような手紙を出してよいものか悪いのか、悩みに悩」んだけれども、止むに止まれず出しますなんてまだ続くんです。「だったら出すなよ!」と思わず突っ込みを入れたくなります。
 
手紙の内容としては、悪いのは軍部で、国民は被害者だ、なんて書いてあるんですね。「閣下の御指導実に神の如くその眼光は実に日本社会の隅々まで徹し」「あらゆるご指令は見事に一々的中し」日本人はその「善政」に感謝しているなんて、読んでいて恥ずかしくなるくらい元帥を持ち上げます。北朝鮮の人が、「将軍様」を褒めたたえているようですね! そして、天皇制なんてどうなっても良いから、一日も早く復興が出来、生活を安定させるようお願いしてます。
 
さらには、「日本の将来及び子孫の為め日本を米国の属国と」して欲しい、なんて手紙もありました。や、止めてください!
 
「あなた、ついこの間まで、『鬼畜米英』『天皇陛下万歳』と叫んでたんじゃないですか?」と聞きたくなるような、変わり身の早さです。「マッカーサーとかけてお臍と解く、その心はチン(朕)の上にある」なんて下品な冗談もあったそうですが、偉い人にお願いして何とかして貰おうという気持ちはそのままに、対象が、「天皇」から「マッカーサー元帥」に変わったようです。多くの手紙の中で、マッカーサー元帥に対して、皆さん色々なことをお願いしていきます。
 
「あなたは神様のように立派な固い親切なお方と信じています。」ということで、自分の病気を治してほしいとお願いします。さらには、「伏してお願いいたします。ボスをなんとかしてくださいまし」なんていう「お願い」まで手紙を出してます。うちの事務所の若手弁護士が書いたのかと思っちゃいました!
 
じつは、弁護士の場合でもこういうことはあります。私の場合、メールでの無料法律相談を受け付けています。法律問題にとどまらず、色々な相談が来ます。
 
「ネットで大山先生の文書を読んで、先生ならばこの状況を何とかして頂けるものと信じて、藁にもすがる思い(おいおい!)でメールさせていただきました。実は私は3年前に・・・」なんて感じで、延々と続くんです。
 
「私はどなたに相談しやうかと毎日考へていましたが」新聞にマッカーサー元帥のことが載っていたのをみて、お手紙を書きましたみたいな書き出しで、生活が苦しいので何とかして欲しいというお願いをマッカーサーに送っていた人が居たのを思い出します。
 
弁護士の権威も地に落ちたなんて言われていますが、まだこのように頼ってくれる人もいるんですね。
 
「神の如きマッカーサー元帥」にはなれませんが、少しでも期待に添えるような弁護士でいたいなと、精一杯返事を書いています!
 

弁護士より一言

 
3人の子供を連れて、妻と京都まで行ってきました。夏休みの家族旅行です。
 
「せっかくの京都だから、おいしいものを食べようよ! 何がいいかな?」と子供達に聞いたんですね。
 
「ほんと! 本当に何でも良いの?」
 
「やったー。それじゃあ、カップメンね!」
 
旅の終わりに、京都で一番面白かったのは何だったかと質問しました。すると、「ご飯食べていて、パパの歯が取れたところ!」 実は、大徳寺で精進料理のシイタケを齧ったときに、前歯の差し歯が取れてしまったんです。(寒月君かよ! ううう。。。)
 
ということで、無事に京都から戻ってきました。
 
(2013年8月16日 第107号)
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