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弁護士の論語 

今年も、いよいよ最後のニュースレターです。せめて最後だけでも、格調高い内容にします。というわけで、今回は私の好きな論語の言葉を4つ紹介します!
 
1番好きな言葉はこれですね。
 
「子路、聞くこと有りて、未だこれを行うこと能わざれば、唯だ聞く有らんことを恐る。」
 
子路というのは、孔子のお弟子さんですね。中島敦の「弟子」の主人公です。一つ良いことを聞くと、それを実行できないうちは、次の良いことを聞くのを恐れて耳をふさいでいたということです。
 
何かを勉強しても、本当に優秀な人は一つだけ良いことを学んだら、それ以上学ばないそうです。勉強は止めて、即座にその良いことを実行するんだと聞きました。大体、私もそうですが、弁護士になるような人は、お勉強はよくできて、次から次へと良いことを勉強するんですが、結局のところどれも満足に実行できないんですね。心したいものです。
 
2番目に好きな言葉は、孔子が政治とは何かと聞かれたときの回答です。
 
「近き者は喜び、遠き者来る。」
 
まずは自分の身の回りの人を大切にしていくんです。近くの人たちが喜べば、遠いところの人たちも、自然とやってくるようになるということです。
 
これって、商売をやるときのコツだと聞いたことがあります。ついつい、自分のそばの人をほっといて、新しい人、新しい仕事を追いかけて行ってはいけないのですね。私なんかも、「新規顧問先の開拓を頑張ろう!」と、ついついそっちに行っちゃいますけど、それじゃダメなんです。今のお客様を大切にして、喜んでもらえれば、自然と他の人もやってくるのだと肝に銘じておきます!
 
3番目は、「之を如何せん、之を如何せんと言わざる者は、我、如何ともする無きのみなり」です。
 
「これをどうしよう。どうしよう」と自分で真剣に考える人でなければ、孔子大先生でもどうしようもないということです。こういうことって、依頼者の方たちを見ていても、間違いないと思うんです。自分で、「なんとかしよう! 絶対に何とかするぞ!」と考えている人の場合、本当にどうにかなってしまうんです。その一方、「どうにでもなれ。」みたいな依頼者の場合、やはり結果もそれなりになりそうです。
 
しかし考えてみますと、これって依頼者のことをとやかく言う話じゃないですよね。まさに弁護士として、この事件を解決するのに、「何かないか。何かないか。」と真剣に考えられるかが問われているのでしょう。それが出来ない弁護士でしたら、孔子大先生ならずとも、如何ともしがたいと言われそうです。
 
そして4つ目の言葉は、孔子が自分の理想とする生き方を聞かれたときの答えです。「老者は之を安んじ、朋友は之を信じ、少者は之を懐く」
 
老人には、安心してもらえるようになりたい、友達には信頼してもらえるようになりたい。子供たちには懐かれる様になりたい、というのが理想だというのです。天下国家ではなく、自分の回りから考えるわけです! 私も、お客様に安心してもらえ、信頼してもらえるような弁護士を目指したいと考えております。
 
皆さま、良いお年をお迎えください。
 

弁護士より一言

何年か前に妻が、現在小6の次女に、家畜と野生動物の違いを説明しました。人に飼われていないのが、野生動物だということです。その流れで、オオカミ少女の話も出てきたんです。オオカミに育てられた少女が、言葉も話せないで、野生動物と暮らしていたという話ですね。じっと聞いていた娘が、真剣な顔で妻に質問したんです。
 
「ねえ、ママ。それじゃあ、マッチ売りの少女も、野生なの? おとうさんに飼われてないよ。」 
 
ま、マッチ売りの少女ですか! そりゃ、どちらも「少女」だけど、さすがに野生動物とは違うでしょう。
 
論語の言葉は簡単に忘れちゃうんですが、こういったくだらない話しは、記憶に残り続けるようです。
 
(2013年12月16日 第115号)

 

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