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文句があるなら弁護士会へいらっしゃい 

「ベルサイユのばら」といえば、少女マンガの金字塔ですね。フランス革命の時代を背景とする、男装の麗人オスカルと、彼女に恋する幼馴染のアンドレの物語です。マンガの中には、様々な名セリフが出てきます。
 
「俺は影だ。常に影なのだ。けっして光にはなれない。 だからこそ光を消すわけにはいかない」なんて、言うまでもなくアンドレの名セリフです。
「愛を裏切ることよりも、愛に気付かぬほうが、もっと罪深い」なんてセリフは、私も死ぬまでに一度でも良いから言われて見たいものです! ということは、どうでもよいのです。(だったら、長々と書くなよ!!)
 
ベルバラで一番有名なセリフといえば、もちろんこれです。「文句があるならベルサイユへいらっしゃい!」
母親を轢き殺された少女に向かって、ポリニャック夫人が、馬車で走り去りながら言ったセリフです。当時の貴族の悪辣さを象徴する言葉として有名なんです。
ということで、話変わって現代日本の弁護士制度です。
弁護士には「自治」が認められています。他の業界と違って、監督官庁が無いんですね。問題を起こした弁護士に対して不満を持った市民は、どこか上位の機関に訴えるというわけにはいかないのです。弁護士会に文句(懲戒請求)を言うしかないわけです。
ところが、この弁護士会の懲戒請求というのが、かなり評判が悪いのです。弁護士同士、仲間うちで庇い合っているなんて、批判されているんです。私は、弁護士会の審査が、そんなに甘いものではないと思っています。その一方、批判されてもしょうがないような運用がなされていることも事実なんです。
 
顧客のお金を何千万円横領しても、返還さえすれば、お咎めなしです。その一方、弁護士会費を滞納すれば、一発で弁護士資格を失います。何度も何度も問題を起こしている弁護士も野放しです。懲戒が出された記録など、弁護士仲間をかばってか、中々公表しません。そんなわけで、業界内では有名な問題弁護士が、顧客を食い物にし続けるわけです。
顧客から苦情を言われると、「ご不満なら、弁護士会に申し立てて下さい。」なんて言う弁護士の話を聞いたことがあります。まさに、「文句があるなら弁護士会へいらっしゃい!」です。しかし、力も知識もない市民は、ベルサイユに行けなかったのと同じように、弁護士会にも行けないですよね。
 
フランス革命の背後には、横暴な貴族への不満があったことは間違いないでしょう。革命によって社会は混乱し、多くの血が流されたのです。
翻って、現代日本の司法改革です。これによって、現代の貴族ともいうべき弁護士の、特権が制限されました。それにとどまらず、司法制度は混乱しています。このことは確かに問題です。しかし司法改革の背後には、横暴な弁護士に対する社会の怒りがあったのではと思わざるを得ないのです。
 
フランス革命のときルイ16世が、「暴動か?」と側近に聞いたという有名な話がありますよね。これに対して側近が「陛下。暴動ではなく革命です。」と答えたというエピソードです。
多くの弁護士が、司法改革をあたかも無知な民衆による「暴動」のようにとらえています。「暴動」なら、鎮圧して、古き良き時代に戻せば足ります。しかし、「革命」は違います。以前の制度に問題があったから革命が起こるわけです。単純に昔に戻しても、何の解決にもなりません。
横暴・悪辣な貴族たる弁護士の、心からの反省が求められていると考えています。
 

弁護士より一言

「心優しく温かい男性こそが、真に男らしい、頼るに足る男性なのだということに気付く時、大抵の女はもう既に年老いてしまっている。」
 
アンドレの愛に気が付いたときの、オスカルの名セリフですね。そこで中学生の娘に、「ママは若いころに気付けて、幸せだね!」と言ったんです。
そうしたら娘に、「パパって本当に面倒くさい男ね!」と言われちゃいました。
こ、こいつううう。
 
(2015年3月16日 第145号)

 

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