金持ち弁護士 貧乏弁護士

金持ち弁護士 貧乏弁護士

「金持ち父さん 貧乏父さん」は、ロバート・キヨサキの世界的ベストセラーです。高学歴で高級官僚をしていた実の父親(貧乏父さん)と、高卒で自営業をしていた親友の父親(金持ち父さん)から学んだことを書いた本ですね。

 

2人の「父さん」は著者に、お金や人生について、正反対のことを教えてくれました。 著者がまだ子供ころ、金持ち父さんのところでアルバ イトをする話があります。金持ち父さんは、アルバイ トにお金を払いません。その代り、この機会に多くの事を学ぶようにと教えてくれます。それに対して貧乏父さんは、労働の正当な対価を得られないとは何事かと怒ります。多くの弁護士が、このような話を聞けば、貧乏父さんと同じ反応をするはずです。しかし、金持ち父さんの教えは違います。「金持ちは、お金のために働かない。」「お金のためではなく、学ぶために働 く。」  私も、これが正しいと思います!
少し前までは、弁護士の数は非常に制限されていました。そんなわけで、弁護士になりさえすれば、みんな当然に「金持ち」になれたのです。ところが、弁護士の数が増えてきたことで、就職さえもできない「貧乏弁護士」が相当数生じてきました。このような事態に直面して、多くの弁護士たちが、弁護士の数を減らすことを求めています。「弁護士に成りさえすれば、どんな人でも当然に就職でき、それなりに金持ちになれるようにしろ!」ということです。でも、そんなふざけた主張、世間に認められるはずないでしょう! 同業者の悪口は言いたくないのですが、弁護士という人たちには、世間知らずの甘ったれが多い気がします。

 

先日、話を聞きに行った、やり手の司法書士の方なんか凄かったです。27歳で司法書士試験に合格した後、頂上の仕事を覚えるために、日本一大きな司法書士事務所に就職活動しました。そこで、「仕事を覚えたいので、給料はいくらでも結構です。一生懸命働くので、使ってください!」と頼み込んだということです。
「そこまで言うなら。」ということで、年俸300 万円、残業代なしで雇ってもらえました。本当にその金額だけで、早朝から深夜まで死ぬ気で2年間働い て、仕事や顧客対応を覚えていったそうです。この方は現在大成功していますが、まさに「金持ち父さん」 となるだけの資質があったのだと思います。

 

この話にあまりに感動したので、うちの事務所に応募 してきた修習生たちにも話してあげました。「うちでは、このくらい前向きな人と一緒にやっていきたい。 もっとも、うちはそれなりの報酬は払うけどね。」 私としては、「正解」を教えてあげたつもりでした。 ところが、誰一人、「報酬はいいので、修行させてく ださい。」と、言ってこなかった。中には、自宅で就職浪人しているなんて人もいたのです。家でぶらぶら しているくらいなら、たとえ無償でも、弁護士としての経験を積むべきだとの発想はなかったようです。
就職もできない、「貧乏弁護士」が増えているのは問題だと思います。しかしこれは、弁護士の人数を減ら して解決する問題ではないでしょう。私はいつも、「たった一人のボス弁護士に自分を売り込めない人が、多 くのお客様に自分を売り込めるはずがない!」と若手に話しています。世間の常識を持った、「金持ち弁護士」になれるよう、手助けできればと思っています。

弁護士より一言

小学5年の息子が塾に通い始めました。そこの塾長はとても魅力的な人です。アクの強い「塾長語録」で、子供の心をすぐに掴んでしまいました。「いま勉強するのは、将来お金持ちになるためです!」「お金持ちになると、奥さんとも仲良し、人には親切と良いことずくめです。」なんて教えてくれるそうです。
「塾長はポルシェに乗っていて、すごくカッコいいんだよ。僕も大きくなったら、絶対ポルシェに乗る!」 なんて興奮しています。「塾長に教えてもらったんだ けど、お金持ちになるには、お医者さんになって、美容整形するのが一番だって!」 あ、あほか! もっとも、あながち間違いとも言えない気も。(おいおい) 2016年9月16日発行 181号

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